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パンダの香香(シャンシャン)、7歳の生誕祭が開催

2024年06月15日

イベントの様子は日中TVがYouTubeとWeChatで同時にLive中継

6月12日(水)、虎ノ門にある東京中国文化センターにて抽選で選ばれた約150人以上もの来場者と多くのメディアや関係者による シャンシャン7歳の誕生を祝う祭典が開かれた。パンダ一色で埋め尽くされた会場には中国駐東京観光代表処、中国駐大阪観光処、四川省文化・観 光庁、中国国際航空、四川航空の共同主催による大々的な祭典であり、シャンシャンの誕生を祝うためにたくさんのパンダファンが集まった。 ファンの中にはシャンシャンがプリントされたTシャツや、歴代の上野動物園にいたパンダのキーホルダー、ぬいぐるみなどを持参したファンもいて祭 典が始まる前からパンダへの愛で盛り上がりを見せていた。

シャンシャン誕生日を見守ろうと会場に大勢なファンが掛け詰める

初めに中国駐東京観光代表処の首席代表である欧陽安氏による挨拶があり、 1972年の日中国交正常化以来、52年もの間パンダは両国の友好の象徴として国交だけでなく両国の人々の深いつながりを示すかけがえのない存 在であると語った。そして今までパンダの保護・研究に務めてきた関係者に対しての敬意、並びに日本のパンダファンに向けても感謝の意を示した。

パンダ以外の野生動物の保全にも力を入れている恩賜上野動物園の富田恭正副園長は、シャンシャンが中国に帰国して新たな環境に慣れてきて無 事に成長していることを嬉しく思うのと同時に、上野動物園の仲間だけでなく中国でパンダの保護・研究をしてる仲間たち、パンダを愛する皆さんが応 援してくださることは素晴らしいことであり、両国友好のシンボルでもあるパンダをこれからも共に長く手を携えて見守っていきたいと思っています、と 語ってくれた。

前列は関係者の方々

日本パンダ保護協会、土居利光会長は挨拶の中で、パンダは匂いでコミュニケーションをとれるが我々はとれない、しかしパンダの生体を知って私た ちがいかに彼らが最善の環境で暮らせるように、また子供たちを残していけるように考えることが重要である、そのためには皆さんにもぜひ動物園の 活動を応援していただきたいとの思いを述べた。

そして中国の国旗を掲げるナショナルエアライン、中国国際航空(AIR CHINA)旅客営業部の手嶋亮介副本部長からも祝辞があった。 日中国交正常化から50年あまり経ち次の半世紀を繋ぐためにも初心を忘れず日中両国の思いを乗せ、パンダはもちろんのこと文化交流の手助けを していくためにもより発展していきたいと語った。

また唯一日本から中国、成都までの直行便を運航している四川航空 東京支店の魯柯支店長からは 多くの来場者に向けてスクリーン一杯に四川の美しい景色や文化、自然、伝統を紹介した映像を流した。 その美しさに多くの来場者は釘付けになっており、彼らの中には「ぜひ一度四川を訪れてみたい」という言葉を口に 出す人も見受けられた。来月の5日からは日本‐成都間での増便が決定したとのことで、これからますます両国の交流が 盛んになることが期待される。

パンダ大使はなさん

日本のパンダ大使 はなさんが代表スピーチ

日本のパンダ大使、はなさんもシャンシャンが帰国して以来「シャンロス」になったという。 シャンシャンのために中国語を習い始めたと言い、代表さながらのパンダ愛を親しみやすい笑顔で 彼女は自身の著者である「はなと学ぶ パンダに会いに行くための中国語」(白水社)を紹介してくれた。 中国学習初心者の私たちもこの本を手に取り、かわいいパンダを通してより中国語学習に励みたいと思った。

そして中国と日本の長い交流の中で皆に愛された歴代の個性豊かなパンダたちの映像が流れた。

長年のパンダファンたちは「懐かしい」「どのパンダもやっぱりかわいい」など思い出に浸っていた。 映像のあとは今回集まった来場者のために豪華な抽選会が行われ、3等がパンダ柄のエコバッグ、2等では可愛らしいパンダの掛け軸と青島ビー ル、1等ではなんと四川と成田間の無料航空券が用意されるなど中国に興味を持つ来場者にとってまさに夢の抽選会だったといえるだろう。抽選で当 選番号が発表されるたびに会場内は一喜一憂する様子が見られ大いに盛り上がった。

盛り上がりぶり

パンダの映像がスクリーンに映し出されるとファンの皆さんが一斉に撮影

パンダファンにとって今回の祭典の目玉ともいえる、シャンシャンを成都から生中継するという試みが行われた。 2023年の2月に中国に帰国して以来、悲しんでいた日本のファンの間では準備ができたと言われた瞬間、待ってましたとばかりに 一斉にカメラを構える熱狂ぶりであった。 残念ながらシャンシャンは生中継の映像に映ることはなかったが、以前撮影された動画や写真で現在の様子が垣間見られその変わらず愛くるしくマ イペースな様子にファンの方々のシャッターを切る手はやまなかった。

生中継のあとにはシャンシャンを想う気持ちを持った会場が一体となって誕生日ソングを歌い、「生日快乐」という掛け声とともにクラッカーを鳴らして 彼女の誕生を祝った。

最後には会場にいる全員で記念撮影が行われ、祭典は大盛況で締めくくられた。

この先の未来も愛くるしいパンダはたくさんの人々の心を捉え、日中友好の架け橋となることを改めて確信した。

(Report 成美ツキノ・小林礼果)

パンダのグッズがいっぱい置かれる