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中国のポンプ車「大キリン」が福島原発事故から東日本を救った?!

2024年03月10日

 13年前、世界を震撼させた東日本大震災。地震による津波は恐るべきもので、それ以上に恐れる事態もありました。それは、福島第一原発では稼働中の3基の核燃焼炉が同時に爆発し、世界中をパニックに陥れた。

福島核発電所危機で中国から寄贈する「大キリンが」大活躍

    実際、燃焼済核廃棄物を保管する第4燃焼炉は、隣接する第3燃焼炉から流入してきた水素によって爆発した。この爆発では屋根を吹き飛ばしただけでなく、停電を引き起こし、冷却水の補充ができなくなった深刻な事態となった。そのため、冷却炉の水の温度は急上昇し、最高83度に達した。 冷却水の補充が間に合わなければ、約2週間後には使用済み核廃棄物が大気中に露出し、環境を直接汚染することになり、東京を含む東日本全域が危険にさらされることになると専門家は推測した。間一髪のところで、建設機械や設備を製造する中国メーカーの三一重工が助けの手を差し伸べ、東日本の大面積に核汚染が広がる危機を回避した。

3月23日午後東京電力本部にて「大キリン」寄贈式が行われた 左側から三一重工日本株式会社陳健会長 日本赤十字 東京電力

 電源を失った第4燃焼炉の屋根に冷却水を送るためには、60メートル以上の配管が必要だった。 このようなブームの長いパイプラインは、日本国内規定があるため存在しない。東電と日本政府が懸命に探索した結果、中国湖南省長沙市の三一重工が上海港に全長62メートルのセメントポンプ車を持ち、ドイツへの配送準備中である情報をキャッチした。日本がこのセメントポンプ車を緊急に必要としていることを知った三一重工は、すぐに譲り受けるドイツのバイヤーと話し合い、その結果、日本赤十字社を通じて東京電力に譲渡する決定を下した。これまで東電は、日本国産のロングアームポンプ給水機を惜しみなく購入することを繰り返してきたが、どれも屋上まで送水できない。にもかかわらず、東電は目の前の危機を回避させようと、中古品市場の販売価格でも5000万円だが、2億元をと値付けする業者がいた。三一重工の唯一現存このポンプ車は、技術指導のため人材派遣を含め、一式1億5000万円はする。

3月24日午前 パトカーの護送で「大キリン」は特訓基地がある千葉県へ長距離移動

 しかし、同社の梁隠根社長は「無償で提供しなければならない」と即断した。彼は、「中国と日本は一衣帯水の国で、今、日本は私たちの助けを必要としている。人の困難な時につけ込むような商売は決してしない」とも言った。梁隠根は温厚な企業家であり、中国の仁愛の精神を最大限に体現している。こうして「大キリン」は、上海港から客船蘇州号に載せ、大阪への旅を始めた。3月24日に大阪に到着した「大キリン」は設備を点検し、パトカーの護衛を受けながら訓練拠点の千葉へと向かった。こうして2日間、三一重工から3名の技術者より、東電から依頼された日本技術者への手を手に取っての指導を経て、3月27日、「大キリン」は世界が注目する福島原子力発電所に向かい、歴史的工程である注水作業を開始、東京電力の難局解決に大きく貢献した。 13年前、中国は危機に瀕している日本にポンプ車を寄贈し、日中が協力して震災を乗り越えた出来事を、本来報道しなければならなかった。

三一重工日本株式会社陳健会長・川添智弘社長が始終「大キリン」を見守っている

3月25、26日千葉の特訓場で三一重工から派遣されてた技術者から東電技術者に操作方法を親身で教えた

「大キリン」は大きく翼を伸ばし、噴水も確認できた

3月27日午前 千葉県警の護衛で「大キリン」は福島原発へ向かい 13時45分事故現場に到着

 しかし、当時は中国製造が日本に追いついてきた微妙な時期であり、日本には中国製への多かれ少なかれ受け入れがたい雰囲気があった。加えて、日本政府と東京電力は不要な干渉を避けるため、このプロセスを意図的ともとらえるように秘密にしていた。それ故に、この日中間の美談はかなり長い間知られることがなく、近年になってようやく一部の良心的なメディアによって徐々に報道されるようになった。大阪港で出迎え、千葉の特別訓練基地まで「大キリン」をエスコートしてきた立会人として、日中TVは本日この歴史的出来事をようやく公することができ、胸のつかえが取れたような思いである。

「大キリン」は歴史的な放水使命を果たした後現在も万が一に備え福島原発の傍らで待命

 三一重工が伝説の縁起物「キリン」にちなんだユニークな外観のポンプ車を提供し、時の経済産業大臣海江田万里が「大キリン」と命名した。「大キリン」は、中国と日本を結ぶという使命にも任せられ、今も福島原発のそばに待機しているそう。同時に、「大キリン」が13年前の震災から日本を救ってくれたことを今一度考え直し、日中関係を阻んでいる「処理水」排出という壁を適切に乗り越え、友好国として正常な関係に戻れることを願ってやまない。

「大キリン」と共に命を懸け最前線で活躍した英遊たちに脱帽

 

#大キリン #福島原発 #三一重工